ハワイ

ハワイは昔から多くの日本人の不動産投資家を魅了してきました。
からっとした気候に美しい海、ダイヤモンドヘッドなどの大自然、アロハスピリットにあふれた柔和な人々。
さらにショッピングや生活にも便利なワイキキやアラモアナエリアを備えるハワイは、世界中の投資家に大人気ですが、日本人投資家の取引件数はなかでもトップレベルです。

この記事では、ハワイ不動産投資の市場の現状なぜ日本人にこれほど人気なのかという理由ハワイの中でも日本人に人気のエリアはどこかなど、これからハワイ不動産投資を考えている日本人投資家に知っていただきたい情報をご説明します。

ハワイ不動産投資の現状

ハワイの不動産価格は1987年から今年2018年まで右肩上がりで上昇してきました。
アメリカの不動産市場はリーマンショックで落ち込みましたが、本土から離れたハワイ州は、リーマンショックの影響も大きく受けず、安定的かつ順調に不動産市場が成長してきたといえます。

また、ハワイでは、カカアコ地区というアラモアナと、ダウンタウンの中間地点であるカポレイ、長距離のモノレールなどの大規模な再開発も予定されています。
経済成長や人口増加が見込めるハワイは、今後も順調に不動産価格が上昇していくことが考えられます。

ちなみに、1987年時点での戸建ては16万USD、コンドミニアムは10万USD程度の価格が平均でしたが、2018年現在では、戸建てが77万USD、コンドミニアムが43万USD程度の価格に上昇しています。
35年間の間に、戸建ては5倍弱、コンドミニアムは4倍超も値上がりしていることがわかります。

昔、戸建てもしくはコンドミニアムを購入された方が、現在売却した場合、運用していた間の賃貸収入等のインカムゲインに加えて、売却益のキャピタルゲインも大きく得られる結果となり、投資としては大成功といえるでしょう。

戸建てのほうがやや値上がり率が高い理由としては、ハワイは島国なので、ワイキキビーチのオーシャンビューなどの一等地は、特に面積が限られてるという点があげられます。
そのため、戸建てのようにある程度まとまった面積はなかなか売りにでないので、需要が供給を大きく上回っている状況であるといえるでしょう。

なぜ日本人にハワイの不動産が人気?

なぜ

ハワイ不動産を多く購入している国民は?

日本人の海外不動産投資が活発になってきたのは、ここ10年間といわれています。
やはり言語と地理の壁がありますので、海外不動産投資はハードルが高かったのでしょう。

ここ数年のスマホ全盛時代の影響も、ベールにつつまれた海外不動産投資の情報拡散を促し、一般投資家の海外不動産投資市場への流入を促進した一因であるとも考えられます。
その状況においても、ハワイ不動産投資は、日本人投資家の中で鉄板の人気を誇っています。

少し古めのデータですが、ハワイのある大手エスクロー会社が発表している、海外投資家のハワイ購入実績レポートによると、日本人は2013年は第2位、2014年から2016年には世界で第1位と、最も多くハワイの不動産を購入しています。

2016年の取引件数は581件、取引金額は7億5300万円で、第2位のカナダとは7倍以上の開きがあるので、まさにぶっちきりといった勢いがありますね。
日本とカナダを除くと、シンガポール、香港、中国、韓国などのアジア諸国がランクインしており、アジアからの人気が高めであることがわかります。

ただし、ハワイは、海外投資家よりも、アメリカ本国の国民からの物件購入が多く、取引金額も70億円をゆうに超えます。
ハワイは、投資家から引っ張りだこの、人気エリアといえるでしょう。

日本人がハワイ不動産投資を選ぶ理由

日本人が居住しやすい

ハワイ不動産投資をする人は、自分もハワイファンで、自分や家族の長期滞在利用やセカンドハウスとしての利用と、投資目的をかねて物件を買う人がほとんどです。
海外に住んだり長期滞在をしたりするということは、生まれ育った祖国とは、生活環境において、少なかれギャップがあるものです。

ハワイは比較的日本人に馴染みやすい環境といわれています。
一つの理由としては、歴史的に日系移民が多く、日本食が食べられるスーパーやレストランが多く、食に苦労しないという点があげられます。
>関連記事 楽しいハワイのスーパーマーケット利用のポイントとおすすめ店舗

ハワイの金融機関でローンを組める物件というのは、必ずフルキッチンを備えている必要があるので、日本人の投資物件のほとんどは、充実したキッチン設備を備えています。
豆腐、米、味噌、新鮮な海鮮が手に入るので、家でゆっくり和食を楽しむという生活スタイルも無理なくできます。
また、アヒポキやカリフォルニアロールなどのローカルフードも、日本人の味覚にあいやすいでしょう。

また、日系人の住民も多いことに加えて、毎年、多くの観光客が日本から訪れているので、ハワイの人々は親日的かつ日本語が通じやすいという点もメリットです。
公用語も英語ですので、第三国の言語のように、まったくコミュニケーションがとれないという状態は、あまりないといえるでしょう。

ちなみに上述のとおり、ハワイの金融機関は、日本人にも一定条件を満たせば、融資をしています。
日本の金融機関は海外不動産の購入についての個人投資家への融資に消極的で、ごく限られた金融機関しか融資をしてくれません。

金融機関としては、貸付金が回収できなかったときの最後の手段は、対象物件を差し押さえて競売にかけ、現金化することで充足を受けます。
海外の不動産であれば、差し押さえなどの強制執行も現地法や現地裁判所にしたがわなければならず、債権回収に非常に手間がかかるのでリスキーであるからというのが理由だと思います。

諸外国では外国人に融資をしないことが多いのですが、ハワイの金融機関は40%程度融資してくれることもあるので、投資家にとっては比較的参入しやすい国であるといえるでしょう。

参考記事 ローンを使ってハワイで不動産を購入することは出来るのか?

安定したインカムゲイン

ハワイには世界中から常に観光客が集まりますので、物件を自分が利用しない間は、観光客向けに貸し出すことで、安定的に収益を得ることができます。
バケーションレンタルといって、自分が使用しない間、1日から30日のスパンで貸し出す方法もあります。
日本の不動産賃貸と同様、家賃保証をしてくれるサービスもありますので、不動産投資の最大のリスクのひとつである空室リスクは、かなり低いといえます。

また、自己利用期間が短い場合は6ヶ月以上の少しまとまった期間、賃貸にだすことで、安定した賃貸収入を得ることができます。
利回りは1パーセントから3パーセントと、日本の不動産投資にくらべても抑え目ではありますが、安定感を重視したい投資家にはおすすめです。
参考 ハワイ不動産投資は利回りが良くない?それでもオススメする理由とは

キャピタルゲインが得られる

ハワイの不動産の価格は過去35年間上昇してきました。
また、現在カカアコ、カポレイ、モノレールなどの大規模開発計画が進行中で、さらなる経済発展が見込める一方、島国であり、面積が限られていることから、需要と供給のバランスから今後も価格の上昇が見込めます。

物件を購入してインカムゲインを得つつ、物権価格の値上がりを待って適切な時期に売却すれば大きなキャピタルゲインを得ることも狙えます。
キャピタルゲインを狙うには、なんといってもロケーションのよいところを買うということが重要でしょう。

なお、日本人は新築を非常に好む国民性ですので、新築で居住を開始しはじめたとたん、数十パーセント市場価格がさがってしまうこともありますが、ハワイ州を含む米国は中古物件取引市場が確立されています。
そのため、中古物件についての、そういった価格の下落や値崩れはあまりありません。
優良な管理会社にきちんとメンテナンスされた物件で、ロケーションがよくて、プレミアムがつくようなコンドミニアムであれば、むしろ新築時より高値がつくということも珍しくありません。

節税メリットが大きい

ハワイに物件を購入したとしても、日本に居住して、日本で納税している投資家には、日本の税法に基づき税金が課税されます。
スキルのある投資家は税金の仕組みをよく知っていることが多く、合法かつ適切な範囲で節税メリットをとるために、物件選びに際しては節税メリットもきちんと計算して購入します。

ハワイは節税メリットをえやすい国であるといえます。
その理由は、建物の価値が土地の価値よりも高く評価されるため、建物取得費用の多くを減価償却することができるからです。
日本で不動産購入をしたことがある方は、よくご存知だと思いますが、日本ではこの逆で、土地の価値のほうが建物の価値よりも圧倒的に高く評価されます。

ハワイでは、トータルの金額に対して、建物部分の価値が高く、コンドミニアムでは7割から9割が建物の価格となります。
減価償却できれば、利益との損益通産ができますので、課税所得が低くなり、場合によっては累進課税の税率も低いものが適用されることもあるので、大きく節税できるのです。
減価償却ができる期間も、ハワイ州の税法は長めにとっています。

物件にもよりますが、たとえば鉄筋コンクリートの建物であれば、47年間もの期間、償却をすることができます。
その他、日本での不動産投資と同様、固定資産税や修繕費など、不動産投資にかかる費用は、経費として所得から控除することができますので、課税所得額を低くおさえられ、場合によっては累進課税による所得税率も、低いものが適用されることがあります。

【参考記事】
ハワイに不動産を持ったときの税金について
ハワイ不動産投資、大きな減価償却メリット

地震リスクが少ない

地震大国日本に住むわれわれとしては、保有不動産の資産性を維持するための地震リスクは、大きなものです。
特に分譲マンションなどで投資物件を所有している場合、土地の所有権は微々たるものですので、建物に大損害や倒壊があった場合、大きな資産価値の下落が考えられます。
日本列島にはプレートが走っていますので、どのエリアでもいつ地震がくるかわかりません。

一方、ハワイは地形上、地震リスクはほとんどないといわれています。
投資で有名な言葉として、卵を一つのかごに盛るなというものがありますが、保有不動産を地震リスクのない場所に地域的に分散するという手法は、効果的なリスクヘッジになるといえます。

ハワイ滞在中のホテルとして使える

ワイキキビーチのホテルは、安くても1泊1万7千円程度、ヒルトンやシェラトンなどの有名ホテルになると、4万円前後です。
オーシャンビューの部屋になると人気なので、もっと高い場合もありますし、ハイシーズンであれば、部屋の予約自体難しいこともあります。

ハワイまではフライト時間も長く、時差も19時間もあるので、お休みがとれたり、自営業の方は長く滞在を希望されたりする方も多いと思いますが、家族分のホテル代となると、滞在が長くなればなるほど、ばかになりません。
宿泊税などの税金もとられます。

ご自身で物件を所有すると、こういったホテル代がかからないので、心行くまで滞在を楽しむことができます。
また、友人がハワイに行くときに貸してあげると、非常に感謝されるでしょう。

ハワイでは、ホテルコンドといって、ホテルの客室を保有し、自分が使用しない期間は、ホテルの一室として貸し出すという不動産の所有方法があります。
ホテルの1室といっても所有権ですので、通常の不動産所有と同様、資産価値があり、またホテルの上質な部屋やサービスを滞在中受けることができるので、毎年夏休みはハワイで過ごすという方にはおすすめです。

不動産の価値は管理の良し悪しで、資産性を維持できるかが決まってきます。
ホテルというバックグラウンドがしっかりしている主体に、管理を任せられるという点においては、安心感が高い投資方法であるといえるでしょう。
ホテルコンドについて詳しく知る

日本人に人気のエリアはどこ?

ハワイマップ

王道のワイキキ

日本人に人気のエリアはなんといっても、ワイキキです。
ワイキキは、ビーチからも近く、ダウンタウンやアラモアナショッピングセンターなどのエリアにも近いので、長くハワイの中心地として観光客を集めてきました。

レンタカーなどの車で行くハナウマ湾などのエリアも人気ですが、なんといってもこのアクセスのよさは魅力的です。
ホノルル空港からも車で25分くらいで到着できるので、ワイキキだけでも十分ハワイを満喫することができます。

新開発のカカアコ地区、カポレイ、モノレール

ワイキキは長くからハワイの中心地として愛されていますが、オーシャンフロントを中心に、既にコンドミニアムやホテルが立ち並んでおり、新たな物件はなかなか建てられません。
それを踏まえて、新たにハワイ州が力をいれはじめたのが、第二のワイキキとして期待されているカカアコ地区です。

現在2つの開発計画があり、高層コンドミニアムがかなりの勢いで建設されはじめています。
既に分譲がはじまっているコンドミニアムもあり、日本人も多く購入をしています。

カカアコの場所は、アラモアナとダウンタウンの間にあるので、ワイキキに負けない好立地です。
コンドミニアムだけではなく、オフィスやショッピングセンターなども同時に建設されているので、完成された都市機能としてのエリア開発が期待されています。

また、オアフ島の西部のカポレイ地区にも大型ショッピングセンターが建築されるなど、開発が進む見込みです。
カポレイはホノルル市につぐ第二の都市として、今後が期待されています。

ディズニーアウラニホテルやマリオットなどもカポレイ地域にあります。
ワイキキほどはまだ込み合っておらず、コオリナラグーン、コオリナマリーナなど、美しい海をゆっくりと楽しめます。

また、2020年に開業予定でモノレールの開発も進んでいます。
アラモアナショッピングセンター、カカアコ、ダウンタウン、ホノルル空港、パール地区、ワイパフ地区、カポレイ地区をつなぎ、全21駅に停車します。

ハワイでワイキキ郊外に出ようと思った場合、レンタカーなどを借りての車での移動かバス利用が、必須というイメージがありましたが、モノレールができれば、かなり便利になりそうです。
参考:ハワイの便利な交通機関であるバスを徹底解説

日本の運転免許証をもっていれば、ハワイでも、簡単な手続きで運転ができるとはいえ、運転に自信がない人にとっては海外での運転は、ハードルが高いものですので、モノレールによって、ワイキキ郊外への観光客の流入も期待できます。
その結果、他の地域へのコンドミニアム建設や売り物件がでてくる可能性がありますので、ハワイの不動産投資からは、まだまだ目が離せないといえるでしょう。

カカアコのコンドミニアムを紹介

最後に

いかがでしたでしょうか。
日本人投資家に人気のハワイ不動産について、現在の市場、人気の理由、注目エリアについて、ご参考になれば幸いです。

日本人投資家が多いということは、それだけ失敗談や成功談の情報が入手しやすいということです。
需要があるため、ハワイ州の不動産エージェントも日本人の事情や嗜好をわかっていて、日本語対応も可能なエージェントが多いです。

人気だからといって、必ずしもあなたにベストフィットとは限りませんが、ハワイの不動産には様々な魅力がありますので、情報収集と慎重な検討を重ねて、ぜひ納得のいく不動産投資につなげていただくことをお祈り申しあげます。

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