エージェント

ハワイで不動産を購入するときは、リアルターというエージェントを通して、物件探しや契約に向けた交渉を行います。
ハワイを含むアメリカでは、不動産の情報は全て一括でデーターベースに集積されています。

リアルターであれば、誰でも見つけることが可能なので、日本のように地元の不動産業者限定の物件などがありません。
従って、エージェントの能力や、エージェントとの相性が良い不動産を見つけ、契約するうえで鍵となります。

今回は不動産の買い手として、さまざまなエージェントとの契約を検討した、山下さんの体験談を紹介します。

ハワイでの不動産投資を検討

私は山下と言いまして、50代の男です。
日本の不動産 のオーナーになってから 、運用状況はなかなかのものでしたが、海外にも物件を持ってみようと思いました。

さまざまな地域を検討したのですが、観光地として人気のハワイが不動産市況でも長年堅調であると知ったので、ハワイでの不動産投資を考えて見ることにしました。
「投資用不動産である」ということ以外は、特段詳細をつめずにセミナーに行ったり、日本からハワイの不動産投資について色々調べたりしているうちに、分かったことがありました。

それはハワイ 、もっというとアメリカにおいては、まず買い手として不動産のエージェントと契約を結び、ニーズに合致した物件を探してもらう、そして、売り手 (正確には売り手のエージェント)と価格交渉や付帯的な部分の交渉・チェックをしてもらうというシステムになっていることです。

エージェントを通さない取引方法もあるにはあるのですが、初めての海外不動産投資ですので、一般的なやり方がいいだろうと思い、まずはエージェントを探して見ることにしました。

当初は日本からインターネットを使ってエージェントを探した

インターネットさすがハワイ と言うべきか、エージェントの中に、日系人 や日本人がかなりたくさんおりました。
英語は一定程度話すことが可能ですが、できれば日本語で話を進めたいと考えておりました。
そういう訳で 、日本にいるときにインターネットを通じて見つけたエージェントと連絡を取り始めました。

1人目のエージェント は、日本人と現地のアメリカ人のハーフで、日本語に関しては メールでやりとりしているうちは問題なさそうでした。
日本語で難無くコミュニケーションが取れるので、こちらのニーズを伝えて、候補となる物件を探して見てもらうことにしました。

投資物件についてはそこまで強い希望はなかったのですが、どちらかというと都市部にある コンドミニアムを考えておりました。
当然賃貸用となることを考えると、都市部、この場合はホノルル市内になりますが、その方が借り手もつきやすいと思いましたし、実際不動産価格も堅調だと聞いておりました。

しかし、このエージェントはなかなか私の希望するような物件をオファーしてきませんでした。
「標準的なレベルの住宅の良し悪しは正直わからない」とのことでした。
どうやら、どちらか というと、郊外の高級住宅地、例えば、カハラ やダイヤモンドヘッドなどの戸建を得意としているエージェントであるようでした。

私の投資予算はローンを組んでも60〜70万ドルが限界でしたし、そもそもこうした高級住宅街は、賃貸で借り手がつきにくいのではと思いました。
にもかかわらず、そのエージェントから提案されるコンドミニアムは、最低で100万ドルレベルの高級物件が中心になるという状況でした。
そのことについて、冷静にメールで 問い合わせてみると 、「中位価格の物件にあまり勘所がなく、コネクションのある物件が少ない」、との回答でした。

米国は不動産の情報が全て情報端末に反映されているので、どのエージェントに頼んでも同じくらいに考えていたのですが、やはり人それぞれ得意とするゾーンや地域があるようでした。
この1人目のエージェントの方の提案は 、私の投資ニーズと合わないようでした。
それでもその方なりに一生懸命ニーズに合う物件を探そうとしてくれたので、丁寧に御礼を言って、 別のエージェントをさがしてみることにしました。

続いては中位価格を得意とするエージェントとコミュニケーションを取る

1人目のエージェントとのやりとりを踏まえ、続いてはもう少し中位価格帯のコンドミニアム物件を得意とするエージェントを探してみることにしました。
丁度、ハワイに移住して不動産エージェントを営んでいる日本人を見つけたので、続いてはこの方と連絡を取り始めました。

プロフィールにて、「ホノルル市内のコンドミニアムを得意とする」、「価格帯として40〜80万ドルクラスの1〜2ベッドルームを得意とする」といったことが書かれていたので、自分の物件に対するニーズと合致すると思いました。
実際、連絡を取ったところ、1ベッドルームで60万ドルクラスの優良そうに見える物件複数紹介してもらい、「これは購入してもいいかも」、と思いました。

連絡を取っていると、売主との価格交渉や購入前の準備についても綿密に行ってくれることを約束しました。
何より日本人なので、気にしているポイントのフィーリングが自分と合っているように感じました。

その後、ワイキキ周辺の築浅で設備も整ったコンドミニアムを紹介された際、現地に来て内覧するように打診されました。
それに対して、「少し長めの休暇を取って見てみよう。気に入ったら契約して購入の交渉をしてもらおうかな」、と考えていました。
丁度その折、自分なりにハワイでの不動産投資について勉強していたところ、エージェントが購入後の物件管理まで行ってくれる場合もあることを知りました。

冷静に考えて見ると、物件を購入したとしても自分は住まないのだから、貸し出している間に物件管理や賃料回収、クレーム対応など、様々な管理をしてくれる存在は、重要だと思いました。
日本では 不動産仲介会社とは異なる管理会社が担うのが一般的ですが、米国ではエージェントがそのままそういった手配もしてくれるのが一般的だそうです。
これについて、エージェントに改めて問い合わせてみると、 残念ながらそうした賃貸管理関連のサービスは行なっていないとのことでした。

このエージェントは どちらかというと、ハワイに移住する人をメインターゲットとしたエージェントだったようで、投資向けの不動産は得意としていないようでした。
最終的には賃貸管理もしっかり行なってくれるエージェントを選択しようと思いました。

休みを取って現地でエージェント探し

ちょうど長めの休みが取れる機会があったので、現地 に行って直接エージェントと会って見ることにしました。1週間くらい滞在できることになりましたので、予めアポイントを取って、3人目のエージェントと会うことになりました。

3人目のエージェント は、まさに投資用不動産を得意としているエージェントでした。
すでに、 60万ドルクラスのコンドミニアムを希望している旨を伝えていたので、現地に着くと 、早速「こんな物件はどうか?」と物件の紹介をうけました。
実際にこのエージェントが紹介する物件は、なかなか良く、アラモアナ周辺のコンドミニアムからは 、綺麗なビーチも見えるようで、借り手もつきやすそうな印象でした。
参考:ハワイのアラモアナ不動産の魅力とは?人気のコンドミニアムもご紹介

このエージェントはまた、「賃貸管理の方も任せてくれ」と言ってきました。
賃料回収やクレーム対応はもちろん、部屋の保全や共有部分の管理負担に対する対応もしっかりと行なってくれるそうで、日本にいる間も安心かと思いました。
「正直このエージェントに決めてもいいかな」、 という気もしていました。

結局やっぱり日本人のエージェントを利用

日本人以前会ったエージェントもなかなかいいと思ったのですが、もう1人の約束していたエージェント、つまり4人目のエージェントとも会うことにしました。
4人目のエージェントは、日本人でも日系人でもなく、生粋のアメリカ人でした。

言語面では不安がありましたが、アメリカ人でも、そこはやはりハワイということで、日本語でのコミュニケーション可能でした。
ですが、不動産の専門的な話や、契約などの難しい話になると、どうしても英語が混じらなければならず、コミュニケーションをとるのは、難しかったです。
今後長期間賃貸の管理をお願いするうえで、コミュニケーションの齟齬が生じないか、やや不安を感じました。

5人目のエージェントは、 4人目のエージェントとは 対照的に、再び日本人のエージェントを選択しました。
今度は日本人で、しかも 投資用不動産を専門に扱っているエージェントを選択しました。

予め価格帯についても伝えておいたのでスムーズに物件を紹介してもらえました。
もちろんこのエージェントも賃貸物件管理についても、しっかりと行ってくれるとのことでした。

日本人のエージェントとコミュニケーションを取って見ると、日本語が普通に使えると言うのは、とても安心感がありました。
細かい話になったときに聞き返したり、再確認したりといったやりとりが減るので、とても楽でもありました。

また、同じ日本人なだけあって、 管理や交渉においても細かいところまで意識してくれる印象があり、好感が持てました。
さらに、ハワイに住んで20年以上ということで、 地元の事情についても知り尽くしていて、投資物件としてとりわけ魅力的な物件を選び出してくれました。
結局最後に紹介してもらったワイキキの築浅コンドミニアムがとても魅力的だったので、このエージェントと契約を結び、こちらの物件購入に向けて交渉してもらうことにしました。

契約が進むにつれて、日本語が難なく通じるエージェントにしておいて本当に良かったと思いました。
メール・スカイプも含め、契約交渉や購入後の賃貸貸し出しに向けた準備においては、とても多くのコミュニケーションが必要でしたし、内容も正直英語で理解するのは難しいものでした。
日本人と契約して 、少なくとも私の場合は正解だったなと思いました。

最後に

ハワイの不動産探し、契約においてはエージェント選びがとても重要になってきます。
山下さんは日本人の感覚や日本語が通じることを重視して、現地に住む日本人のエージェントを選択しましたが、エージェントとの相性はまさに人それぞれです。

いずれにしても、 山下さんのようにすぐに1人に決めてしまわず、何人かとコミュニケーションを取って、最適なエージェントを選び出していくのも一案です。

参考:ハワイ不動産取引の重要なパートナー!不動産エージェントとは?

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