憧れのハワイ不動産を購入。
ようやくPurchase Agreementの締結を終えて、代金決済もすませ、所有権移転登記がなされた旨について、エスクロー事業者から連絡があると、一安心ですよね。

しかしながら、登記移転が完了した日から、物件の所有権(ハワイではFee Simple Absoluteといいます。)を持つオーナーになりますので、日本で不動産を所有する場合と同様、建物自体の老朽化を防ぐための維持管理や、賃貸などの運用、固定資産税などの納税など、オーナーとしてやるべきことは満載です。

日本に居住している場合、これらを自分ですべてやることは、ほぼ不可能ですので、不動産購入のときと同様、現地に信用できるパートナーをおきつつ、全体の流れは頭にいれて把握しておきたいものです。

この記事では、ハワイで投資用不動産を購入したあとに、所有者としてやるべき事項をご説明します。

ハワイ現地にいったときにやるべきこと

信頼できる物件管理会社をみつけ、管理契約を結ぶ

建物は人の手が入らないと、一気に荒れてしまいますので、賃貸にだすにしてもださないにしても、物件管理会社と管理契約を結び、管理委託をする必要があります。

賃貸借に出さない場合は、不要と思われる方もいるかもしれませんが、現地での郵便の受け取りや通風などのメンテナンスなど、現地に信頼できる代理人をおいておくことは、必須であるといえます。
賃貸借に出す場合は、電球の交換や家電がきちんと動くかどうかなどのチェックも必要です。

物件管理会社は、不動産を購入したエージェントからつなげてもらって依頼するのが、物件情報の引継ぎなどがスムーズになり、望ましいでしょう。
ただし、物件管理会社とは基本的に長期のお付き合いになることが想定できますので、ご自身が相性があうと感じ、まめにコンタクトをとりやすい事業者を選ぶのが一番です。

ハワイにいった際に、実際に何名か会ってみて決めるのが理想的です。
もし難しい場合でも、スカイプなどで、一度面談してみて、コミュニケーションのとりやすさ等も体感してみて決めるとよいでしょう。

銀行口座の開設とハワイ納税者番号の取得

ハワイ不動産を購入した際に、現地で銀行を開設された方も多いと思いますが、もしまだであれば、銀行口座を開設しましょう。
ハワイ州の銀行は外国人の銀行口座開設に比較的寛容な銀行が多く、また日系人など、日本語が話せるスタッフも多いです。

銀行口座を開設しておくことで、物件の維持管理費用や税金などを、為替差の心配や振込み手数料の負担なく出金することができます。
不動産を実際にもつと、日常的に入金や出金が多くなりますので、必ず開設しておかれることをおすすめします。

また、後述しますが、物件所有者となると、固定資産税の支払が必要になりますし、物件を賃貸に出すのであれば、そこからあがる収益についての売上税や、ホテルコンドミニアムのように短期で貸しに出す場合には、ホテル税なども必要になりますので、ハワイでの納税者番号も取得しましょう。

なお、物権管理会社の多くは、提携先のCPA(米国公認会計士)の事務所と提携していますので、つないでもらい、CPAに委託して、のちのちの納税手続きまで面倒をみてもらうのが一般的です。

物件管理契約を結んだあと

現地で管理してくれる物件管理会社を見つけたら、基本的にはいちいちハワイに渡航しなくても、物件管理会社とのメールやスカイプなどのやり取りで、日本から運用ができます。

具体的に物件管理会社にお願いする業務の中には、部屋のメンテナンス(風を通してもらったり、清掃してもらったりといったことが必要となります)や物件住所宛に届く郵便物の受け取りなどをお願いします。

また、以下にのべるようなマネージメントオフィスへの支払なども、代行してくれる会社が多いですので、ご自身で行っても大丈夫ですが、まとめて物件管理会社にお願いしたほうが手離れがよいでしょう。

管理組合への加入手続き

日本の分譲マンションと同様に、ハワイのコンドミニアムにも管理組合があり、共益費・管理費から建物全体の維持修繕を行っています。
ハワイではマネージメントオフィスとよばれますが、これに部屋の所有者として登録手続きをします。
共益費用や管理費用、インターネット料金などは、このマネージメントオフィスに支払うことになります。

コンドミニアムの多くには、美しい芝生やプールが備え付けられていますが、これらの維持費はここからまかなわれているのです。
コンシェルジュがいれば、人件費にも使われますし、最上階にバーを置いているようなコンドミニアムは、この維持費などにもあてられます。

マネージメントオフィスに支払う費用は、ハワイではMonthly Maintenance FeeやHome Owner’s Maintenance Feeなどとよばれますが、1ベッドルームの部屋では、月々約$400~$800程度が平均的といわれています。
日本のマンションでの管理費用よりは、かなり高くなりますので、思わぬ出費に驚かないように、しっかりと準備しておきましょう。

多くのコンドミニアムでは、口座からの自動引き落としに対応しています。
送金手数料の節約や払い忘れ防止のために、ぜひ自動引き落としを検討してみましょう。

保険の加入

住宅保険に加入し、火災や水漏れなど、不足の事態に備えます。
保険料は1ベットルームのお部屋で、40ドル~50ドルくらいが相場のようです。
購入後に水漏れで、下のフロアをぬらしてしまうなど、想定しないトラブルもありえますので、必ず加入されることをおすすめします。

税金について

税金

固定資産税について

さきにも少しふれましたが、日本と同様、不動産の所有者は固定資産税の納税義務を負います。
ハワイでは固定資産税をProperty Taxとよびます。

上述の管理コストと固定資産税は、ハワイ不動産購入後にかかる費用の約9割をしめる大事なポーションです。
といっても、ハワイ州の固定資産税や他のアメリカの州や、日本のそれと比べても割安感があります。
ハワイは物価水準も高いですし、不動産取引の価格も高いので、意外な印象を受けるかもしれません。

固定資産税の料率は、保有する物件が居住用なのか、商業用かによって違いますが、ホテルコンドミニアムの場合を例にとりますと、ホテルとして宿泊の用に供されますので、商業用となり、固定資産税の税率は1.29%となります。
ちなみに、日本の固定資産税は約1.4%です。

固定資産税の課税対象となる物件の価格ですが、毎年アセスメントがされます。
日本では3年に一回、評価の見直しがされることに比べると頻繁ですね。

日本では路線値という課税用の価格で計算されますが、ハワイではほぼ実勢価格に近い金額で評価されます。
とはいっても、不動産市場は生身ですので、実際に売りに出すときの売却査定額とは、開きがある場合もあります。

課税会計年度も日本とは異なります。
日本での課税会計年度は1月から12月の区切りですが、ハワイでは7月から6月となっています。

ハワイらしく夏でしめる、と覚えると、忘れないかもしれません。
つまり、今年2018年の固定資産税というと、2018年7月から来年の6月までの分の税金ということになります。

固定資産税を徴収する母体ですが、Countyという、日本でいえば「郡」にあたる地方自治体レベルで課税をされます。
固定資産税は年に2回納税しますが、物件管理会社に納付を依頼することが可能です。

注意点としては、短期賃貸に出す場合は、固定資産税が3倍になってしまうので、自己利用と併用して収益化を考えられている方は、物件管理会社をとおして、提携の会計士によく確認しておきましょう。

GET TAX

ハワイでの売上税です。
物件を賃借して賃料をいただくということは、売り上げが立つということに他ならないので、物件所有者は売上税であるGET TAXを納税しなければなりません。
GET TAXも、物件管理会社に委託して支払ってもらうことができます。

TA TAX

ハワイでのホテル税です。
ハワイ不動産を短期賃貸(180日以下の賃貸で、バケーションレンタルといいます)に出す場合に、ホテル税(宿泊税)として納付する必要があります。
TA TAXも、物件管理会社に委託して支払ってもらうことができます。

ハワイファンでハワイに自己利用と収益利用をかねて、物件を買いたいという方は、バケーションレンタルは、有効な選択肢ですが、その方たちには適用になります。

なお、GA TAXとTA TAXは、所有物件を貸しに出して収益を出すときにのみ納税する必要がありますので、単なる別荘として、ご自身やご家族でのみ使用する場合は、気にしなくて大丈夫です。

確定申告

ハワイ不動産購入後に大切なことのひとつに、日本と米国、どちらも確定申告の必要があることです。

ハワイの不動産の特徴として、建物の価値が土地に比して大きいということがあり、建物部分を減価償却できるという税制上のメリットがあります。
日本の確定申告の際にも、減価償却分を経費として確定申告をすることで、節税効果が狙うことができる場合があります。

日本では新築を購入して中古となった瞬間に1000万円近く価値がさがるというほど、新築が好まれますが、米国では中古の建物の流通市場が成熟していますので、建物の評価価値が大きいというギャップがあり、これが海外不動産投資の醍醐味のひとつともなっています。

日本での確定申告はご自身でやられている方もいらっしゃると思いますが、ハワイ不動産投資がはじめてである場合、税法が様々に異なりますので、米国公認会計士に委託することがおすすめです。

コンドミニアムを賃借に出す場合の手続き

この記事を読んでくださっている方の多くは、ハワイ不動産を投資の目的でも購入されていると思いますので、ご自身やご家族が使わない期間は、第三者にレンタルしてインカムゲインを得ることを考えられていると思います。

そうなると、ハワイでいわゆる大家さんとして貸し出すことになりますので、賃借人探し、賃借契約、家賃の回収などを含めて、現地の賃貸運用会社と委託契約を結ぶことになります。
賃貸運用会社を選ぶ視点は、物件管理会社選びと基本的には共通しています。

また、物件管理会社が賃貸管理会社をかねていて、併せて委託する方や、物件管理会社とつながりがある賃貸管理会社を選ぶ方も、やり取りのスムーズさから多いです。

リフォームの有無

物件の築年数や状態によっては、リフォームに出したほうが、借り手がつきやすかったり、家賃が高くなったりすることもあるので、状態をみながら、賃貸管理会社と相談してみましょう。
ワイキキなどは物件数も多いので、競争率もなかなかのものです。

たとえば壁紙をはりかえたり、トイレやキッチン設備など、一部でも新しいものにすることで、ぐっと人気がでたりすることもあります。
リフォームをする場合は、賃貸管理会社からリフォーム会社の紹介を受けるか、自分で探します。
見積もりを複数とって、予算と相談しながら、考えてみましょう。

賃借に出す

賃料や賃借期間を賃貸管理会社に相談して決定したら、賃借人の募集をかけてもらいます。
ポイントは、ご自身でも不動産を別荘利用したいかどうかで、賃借人の募集条件も変わるということです。

別荘利用は考えずに、賃借でインカムゲインを得る、物件の値上がり時のキャピタルゲインを狙うという、完全な運用目的で購入された方は、上述の売上税とホテル税のことも考えると、長期で貸したほうが一般的には得策でしょう。

一定期間契約し、中途解約違約金などもつけた契約にしておけば、不動産運用の大敵である空室リスクは、余り心配しなくてよいからです。
GA TAXやTA TAXには許諾を受ける手続きや会計士に相談したりすることも必要なので手間が省けます。

一方、ハワイ不動産の大きな魅力は、自己利用もしつつ、短期賃貸借に出して収益も得られるという、一粒で2度美味しいところです。

ハワイと日本の時差は、19時間もありますし、物件価格も安くはないので、わざわざハワイで不動産を求めようとする方は、ハワイファンが多く、自分のほかにご家族も使いたい、友人にも使わせてあげたいというお考えの方も多いのではないでしょうか。

ワイキキは特別区として州から指定をされているため、1ヶ月以下の短期賃借も認められています。
この方法をとれば、夏休みなどはご自身で使用しつつ、使わない期間は収益も狙えるという無駄のない利用方法が可能になります。

日本の不動産をお持ちの方は、イメージしやすいと思いますが、たとえば東京の物件はこういう運用の仕方をすることは難しいです。
民泊のようなものをのぞくと、基本的には投資用不動産は、1年とか2年の契約期間を設定し、自動更新で長期で貸すことで収益をあげます。(定期借家契約といって決まった期間の契約もありますが、2年などの比較的長期で設定されます。)

住居は借りての生活の基盤になりますので、そうそう引越しをするわけにもいかないので、長期賃貸借が基本となっているのです。
ワイキキの不動産は東京のように居住用に使われるというよりは、観光客のホテルや短期ステイなどに需要が大きいので、このようなシステムになっているのですね。

賃借人の申込みがあった場合は、身元チェック等のうえ、利用させることに異存がなければ、賃貸借契約を結びます。
契約手続きは賃貸管理会社がやってくれますが、契約内容の説明はきちんと受けて理解しておきましょう。

ハワイ不動産と相続

相続ハワイ不動産に限らず、不動産所有者は、合法的な手段でなるべく節税しながら、ご自身の不動産をご家族に受け継ぎたいですよね。
ハワイ州に限らず、米国に不動産を所有する場合、プロベートという遺産相続手続きに注意する必要があります。
プロベートとは、亡くなった方の財産にその方の単独保有財産が含まれていた場合に、行われる裁判所の手続きです。

難点としては、非常に時間がかかることです。
プロベートが終わるまで、遺産は凍結され、相続予定の方は遺産に手を付けられないので、当然運用もできず、もったいないことになってしまいます。

これを避けるひとつの手段としては、夫婦の共有名義にする、ジョイントテナンシーがあります。
ジョイントテナンシーは、夫婦共同名義での銀行口座をもったり不動産をもったりと、夫婦を一単位として資産を持つことができるという制度です。

ただし、デメリットとして、日本ではこういった制度がないので、日本の税務当局から、贈与であると指摘を受けて、贈与税や譲渡所得税が課税されることがあることです。

つまり、たとえば、夫が購入資金を出しているにもかかわらず、所有権が妻にも帰属することとなりますので、アメリカではジョイントテナンシーがあっても、それがない日本では妻に帰属した部分は、単純に贈与にあたるということですね。

これを避けるために、逆に単独所有にして、死因贈与(ハワイ州ではTODといいます)として登記しておくという手段もあります。
資産状況、ご家族の状況によって、最適なソリューションは、異なりますので、日本と米国、どちらの法律や税に詳しい専門家に相談のうえ、対策をしておきましょう。

最後に

いかがでしたでしょうか。
ハワイの不動産購入はゴールではなく、ハワイでの大家さんとしてのデビューのはじまりです。

色々やらなければいけないことはありますが、重要になるのはやはり現地でいかに信頼できるパートナーを探せるかということだと思います。
様々な物件管理会社や賃貸管理会社がありますので、よく話を聞いて、ご自身にあうものを選びましょう。
皆様のハワイ不動産運用のご参考になれば、この上なく幸いです。

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