オアフ島

この記事はHAWAII NEWS NOWのニュースをもとにした内容です。
Expert Describes Competitive Oahu Real Estate Market

司会者

皆様ご存知のとおり、オアフ島の不動産取引価格は、継続的に上昇していますよね。
今日は、まずはコンドミニアムの売買市場にフォーカスしてお話をしていきたいと思います。
ゲストとして、ハワイロケーション社のSCOTT HIGASHI氏をお招きしましたので、HIGASHI氏に詳細な解説をお願いしましょう。

不動産取引に関心がある皆様から、最近、カカアコ地区のコンドミニアムの販売価格トレンドの現状を教えてほしいというご質問をよく受けます。
HIGASHI、今日はこのトピックについてお話を伺えると聞いておりますが、いかがでしょう?

HIGASHI氏

はい、お話します。

カカアコ地区ではオハナプロジェクトをはじめとして、いくつかの大型の都市開発プロジェクトが進行しています。
それらの影響もあり、コンドミニアムの売買取引価格は、現在上昇傾向
にあります。

カカアコ以外の地区を含めて、オアフ島の不動産取引レポートで、価格帯ごとのコンドミニアムの取引トレンドをみてみましょう。
コンドミニアム売買の市場規模を示すものとして、購入可能なコンドミニアム戸数を、物件価格帯ごとにみてみましょう。

$1.0M超:256戸
$750K~$999K:164戸
$500K~$749K:248戸
$250K~499K:421戸

また、別の指標として、不動産取引が成立するまでの期間がありますが、スピードが非常に速いことが顕著な特徴です。

不動産の売主側エージェントが売り出し物件のコンドミニアムを、全米不動産売買データベースに登録してから実際に買い手がつき、売却が成立するまでの期間を在庫期間と考えます。
その期間をコンドミニアムの価格帯ごとに示します。

$1.0M超:17ヶ月以内
$750K~$999K:7.2ヶ月以内
$500K~$749K:3.1ヶ月以内
$250K~&499K:1.7ヶ月以内

期間をみていただくと、在庫期間が短いこと、すなわち不動産売買の取引スピードがかなり迅速であることが、お分かりいただけると思います。

またあわせて、取引市場に当該コンドミニアムが流通している期間もお伝えします。

$1.0M超:69日
$750K~$999K:42日
$250K~&499K:22日
$250K~&499K:15日

また、「Bid-UP」、つまり、一件のコンドミニアムに対して、複数の購入希望者が存在する場合で、売却価格の競り合いとなった結果、当初の売却価格から実際の売却価格までつりあがる割合は 、以下のとおりです。

$1.0M超:+9%
$750K~$999K:+10.6%
$500K~$749Kが+22.6%
$250K~&499Kが+28%

特に$500K以下の比較的取引価格が安めのコンドミニアムについては、多くの購入希望者が存在し売り手市場として、価格が上昇していることがわかりますね。

司会者

なるほど。

ところで、もう一つオアフ島の不動産購入に関心がある皆様からよく質問を受けることをお聞きします。
この表をみますと、売却価格が$1.0M超のラグジュアリーなコンドミニアムも256件売り出しに出されていますが、一方$0.5M以下の比較的安価なコンドミニアムは、倍近い421件売り出しにでていまよね。
これは、大富豪ではない普通の人々にも手に届く不動産取引も現在活発であるということを意味するでしょうか?

HIGASHI氏

はい、ご理解のとおりです。
比較的普通の人々にも手に届きやすい物件の流通は活発です。

なお、コンドミニアムは、不動産の中でも初心者向けで、居住用物件をはじめて買おうという人にとっても、投資用物件をはじめて買おうという人にとっても、スタートアップとして向いている物件といえます。
ですので、このコンドミニアム取引の傾向を把握しておくことは、オアフ島の不動産取引市場の傾向全体をつかむために大きく役立ちます。

比較的手に届きやすい価格のコンドミニアムが、購入可能な在庫として市場に存在する期間が1.7ヶ月と短いことは、このレンジの価格帯の不動産の購入希望者が多いということになり、それゆえに購入者間の競争は、激しいことを意味します。

2016年7月時点のチャートをみながら、オアフ島の不動産売買取引の現状について、戸建ての取引も含めて、物件が存在するロケーションごとにみてみましょう。
戸建てについては、現在の販売価格はおよそ$735,000となり、価格は上昇傾向にあります。
コンドミニアムの現在の販売価格は、およそ$400,000となり、同様に価格は上昇傾向です。

価格が上昇し続ける一方、売却成立件数をみると、わずかに減少していますね。
成立件数は、戸建ては333戸、コンドミニアムは454戸となります。

売却成立件数が減少している理由は、不動産市場に出回っている、購入可能な状態での不動産の在庫不足にあります。
全米不動産売買取引データベースに、アクティブな売りだし物件としてリスティングされている不動産戸数は、戸建ては1026戸、コンドミニアムは1409戸で、購入希望者の需要件数に比べると、はるかに少ないです。

また、売り出し後、購入可能な状態で在庫として残っている期間は、戸建ては3.3ヶ月、コンドミニアムは3.2ヶ月と、非常に短いです。
つまり、オアフでは物件を売り出したら、戸建てにしてもコンドミニアムにしても約3ヶ月で完売してしまうということですね。

このように需要のほうが供給よりも多い場合は、購入者同士の競争が発生します。
複数の売主と購入希望者が売買金額について交渉した結果、売却価格が上昇するBid-upの幅は、戸建てであれば31.8%、コンドミニアムは25.6%と、大きなものです。

購入者の1人が売主に対して、「この物件が本当にほしいので、他の入札者よりもう少し対価を支払います」といえば、他の購入者も同じことを言い出す可能性があり、結果として不動産の売却価格はどんどんつりあがります。
この傾向は、不動産の在庫が少ない一方、購入需要が大きいからであるからこそといえます。

司会者

なるほど。

では、おそらく、現在、不動産データベースのアクティブリスティングに在庫として残っている戸建て333戸、コンドミニアム454戸も、もう2ヶ月もすれば、完売してしまいますね。

HIGASHI氏

この傾向が順調に続けばそうなりますね。
面白い兆候だと思うのですが、今後は新しく売りだし物件として、開発プロジェクトが進むカカアコとアラモアナの物件が、アクティブリスティングに追加されると思います。
しかし、それによる在庫が増えたとしても、現在のオアフ島の不動産取引価格の上昇傾向には、影響がないと予想されています。

司会者

なるほど、この数十年でも珍しいトレンドですね!

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