REALTORS®のホノルル支所がMultiple Listing Service(MLS)によって集計した、同地域のリアルター(米国の不動産の仲介業者)の売買記録のデータを、月次でまとめている記事を基にして、この2017年全体のオアフ島の不動産販売動向を総括します。

戸建て再販

販売物件数 販売価格中央値
件数 前月比 前年同月比 価格 前月比 前年同月比
2017年1月 247 -27.6% +6.5% $730,000 +0.0% -0.5%
2017年2月 221 -10.5% -7.9% $755,000 +3.4% +7.9%
2017年3月 309 +39.8% +4.0% $752,000 -0.4% +3.7%
2017年4月 280 -9.4% +7.0% $712,500 -5.3% -1.0%
2017年5月 362 +29.3% +13.5% $745,000 +4.6% +3.6%
2017年6月 370 +2.2% +14.2% $795,000 +6.7% +4.6%
2017年7月 335 -9.5% +4.0% $750,000 -5.7% +0.5%
2017年8月 362 +8.1% +5.2% $786,250 +4.8% +5.2%
2017年9月 374 +3.3% +13.7% $760,000 -3.3% +1.3%
2017年10月 355 -5.1% +6.0% $752,000 -1.1% +1.3%
2017年11月 332 -6.5% +12.9% $773,500 +2.9% +3.1%
2017年12月 361 +8.7% +5.9% $750,000 -3.0% +2.7%
2017年全体 3908
前年比+6.3%
$755,000
前年比+2.7%

 

コンドミニアム再販

販売物件数 販売価格中央値
件数 前月比 前年同月比 価格 前月比 前年同月比
2017年1月 378 -28.0% +11.8% $380,000 -2.6% +1.5%
2017年2月 362 -4.2% +11.7% $385,000 +1.3% +1.7%
2017年3月 495 +36.7% +0.8% $400,000 +3.9% +3.9%
2017年4月 486 -1.8% +5.7% $415,500 +3.9% +6.7%
2017年5月 540 +11.1% +13.2% $406,500 -2.2% +9.0%
2017年6月 536 -0.7% -2.2% $400,000 -1.6% -1.4%
2017年7月 475 -11.4% +7.0% $425,000 +6.3% +6.3%
2017年8月 575 +21.1% +19.5% $419,000 -1.4% +5.3%
2017年9月 526 -8.5% +2.7% $425,000 +1.4% +10.9%
2017年10月 489 -7.0% +14.3% $397,500 -6.5% +0.4%
2017年11月 501 +2.5% +19.0% $405,000 +1.9% +2.5%
2017年12月 461 -8.0% -12.2% $405,000 +0.0% +3.8%
2017年全体 5824
前年比+6.9%
$405,000
前年比+3.8%

不動産市場全体、戸建て、コンドミニアムそれぞれの総括

まず、不動産全般でみると、戸建ては取引件数が前年比+6.3%、価格が+2.7%、またコンドミニアムもそれぞれ+6.9%、+3.8%でした。
両セクターとも価格、取引件数が共に前年比プラスになっています。

このことから、取引件数が拡大し、活発な取引が見られながら、価格も伸びました。
2017年のオアフ島の不動産市場は、とても良好に推移したことが伺えます。

続いて、各々のセクションの2017年の状況を総括します。
まず、戸建て市場ですが、年初は元来取引の少ない時期ながら、需要に対して売り物件の供給が枯渇ぎみで、取引が低調でした。

しかし、3月頃から良質な在庫が提供されるようになり、そこから夏場にかけては、一転して取引は大きく伸びました。
総じて買い需要の強い状況が継続し、取引期間の短縮や、価格の高騰が同じく夏場にかけて、みられました。

年後半にかけては、価格高騰については一部潜在的な購入層が、価格高騰から戸建てをあきらめ、コンドミニアムに流れたことも背景にあり、落ち着きを見せました。
この動きは後段のコンドミニアムの取引の活性化や、取引価格高騰に寄与しました。

一方、戸建ての市場についても、年末まで良好に推移し、年初比では一貫してプラス圏で推移しました。
一部戸建て購入をあきらめた層が出たにも関わらず、依然買い需要はつよく、年末まで取引件数も高水準を維持しました。

一方、コンドミニアムですが、年初は例年、取引件数が萎む傾向を考えれば、年初から取引は例年同月比でみれば多い方でした。

更に年央以降は上記の通り、戸建て検討層の一部がコンドミニアム検討に転じたことを背景に、夏場にかけて、取引件数、価格がいずれも大きく延びました。
市場の取引日数もこの間、短縮が顕著にみられ、コンドミニアム側の活況な市場環境がうかがえました。
このような状況を背景に、7月、9月の二度の価格最高値達成や、8月の「夏場の活況」を加味しても、顕著な取引件数を記録するにいたりました。

年後半にかけてはやや落ち着きを見せたとはいえ、取引件数も価格も前年同月で比較すれば、高水準を維持しており、コンドミニアム市場も堅調に推移しました。

以上のように両セクションとも活発な取引を伴いつつ、不動産価格も堅調に推移しました。
また、戸建ての価格高騰により、戸建てからコンドミニアムへの需要シフトをもたらし、それがコンドミニアムの市場を盛り上げるという相互作用も見られた一年でした。

1月~12月の各月の概況

一年を通した概況は前章でまとめた通りですが、つづいては、2017年の1月~12月の各々の月の概況を以下でまとめます。

1月の販売動向

・戸建て再販
販売物件数 247件
販売価格中央値 $730,000

・コンドミニアム再販
販売物件数 378件
販売価格中央値 $380,000

1月は例年販売が大きく落ち込む時期なので、販売件数の低さは特段問題視されませんでした。
価格は大きく変わっておらず、水面下では良質な売り物件の在庫も出てきつつあったので、まずまずの市況と受け止められていました。

2月の販売動向

・戸建て再販
販売物件数 221件
販売価格中央値 $755,000

・コンドミニアム再販
販売物件数 362件
販売価格中央値 $385,000

2月は例年取引の少ない時期ながら、2017年は特に住宅の販売件数が落ち込みました。
潜在需要は堅調にもかかわらず、在庫が非常に限定的だったことが背景にありました。
従って取引は少ないながら、価格は前年同月比で大きく上昇しました。

またコンドミニアムについては、取引件数が前年同月比10%超の伸びとなっていますが、戸建て購入検討者の一部が流れてきた影響によるものでした。

3月の販売動向

・戸建て再販
販売物件数 309件
販売価格中央値 $752,000

・コンドミニアム再販
販売物件数 495件
販売価格中央値 $400,000

3月は不動産物件がマーケットに出てから成約に至るまでの平均的な日数の短縮が見られました。
戸建てが16日で前年同月より2日短縮、コンドミニアムが15日で同4日短縮しました。

売り物件が年初と比べると増えてきたため、年初に購入しようにもできなかった潜在購入者層のニーズとマッチするようになり、取引が活発化しました。
在庫は戸建て37%、コンドミニアム27%と共に増加しましたが、歴史的な低金利も相まって、買い手需要も強い状況でした。
こうした良好な取引環境も背景に、価格中央値、販売件数ともに堅調に推移しました。

4月の販売動向

・戸建て再販
販売物件数 280件
販売価格中央値 $712,500

・コンドミニアム再販
販売物件数 486件
販売価格中央値 $415,500

4月は在庫に並んでから契約に至るまでの日数が、コンドミニアムでさらに短縮しました。
平均で15日と、1年前の19日から4日短縮し、取引は一層活性化しました。

戸建ての価格が一段と高騰していることを、懸念する意見も散見されました。
しかし実際の取引は戸建ての内、39%が500,000ドル~699,999ドル、コンドミニアムの取引の44%が、300,000ドル~499,999ドルの中価格帯の物件取引が依然活発であり、価格高騰により取引が大きく細るという心配は、杞憂に終わりました。

売り物件の供給は順調でしたが、それを上回る買い需要の強さにより、購入物件の決定に苦慮する購入希望者も見られました。
もちろんこうした傾向が翌月以降の価格の上昇圧力となりました。

5月の販売動向

・戸建て再販
販売物件数 362件
販売価格中央値 $745,000

・コンドミニアム再販
販売物件数 540件
販売価格中央値 $406,500

5 月はまだ夏場には早いにもかかわらず、取引件数の拡大が顕著でした。
特に前月までは在庫が限られていて購入を待機せざるを得ない層が多く存在した戸建てでは、良質な売り物件の増加に需要が集まる形となり、取引件数が前月比+29.3%、前年同月比+13.5%と、大幅な伸びを記録しました。

良質な売り物件の供給が進んだものの、購入する機会を待ち構えていた層に、速やかに販売された形となりました。
従って市場に並んでからの契約日数は、さらに短期化がみられ、活況な市場動向が見て取れました。

販売留保も戸建て、コンドミニアム、共に高水準であったため、翌月以降の不動産市場も活況が続くことが容易に想定されました。

6月の販売動向

・戸建て再販
販売物件数 370件
販売価格中央値 $795,000

・コンドミニアム再販
販売物件数 536件
販売価格中央値 $400,000

6月は戸建ての成約が加速し、市場に出てから成約までの日数12日は、最短記録となっています。
これにより、価格も吊り上がり、戸建ての取引価格中央値、795,000ドルは1年ぶりの高値となっております。

留保件数も高水準を維持していましたが、中流層に手ごろな 500,000 ドルクラスの物件の在庫は、枯渇傾向にありました。
こうした価格の高騰や、中価格帯の物件の減少により、一定の購入者層が戸建てをあきらめ、コンドミニアムにシフトする動きがみられるようになりました。
もちろん、この動きは翌月以降のコンドミニアム取引の拡大に寄与しました。

7月の販売動向

・戸建て再販
販売物件数 335件
販売価格中央値 $750,000

・コンドミニアム再販
販売物件数 475件
販売価格中央値 $425,000

7月はコンドミニアムの取引価格中央値が、425,000ドルと、今年4月に記録したばかりの411,500ドルを早くも更新する高値となりました。
前月で戸建てについて手ごろな物件の減少が堅調になっていて、一部購入検討者がコンドミニアムやタウンハウスに流れる動きが確認されました。
これにより、今度はコンドミニアムの売買が活性化され、価格を釣り上げる結果となりました。

また戸建てについては、高価格の物件比率が多くなったことも背景に、成約までの日数が平均20日と、前年同月比が大きく伸びました。
これには一部の高価格物件が、成約まで長期間を要したことも背景にありました。

8月の販売動向

・戸建て再販
販売物件数 362件
販売価格中央値 $786,250

・コンドミニアム再販
販売物件数 575件
販売価格中央値 $419,000

8月は例年オアフ島では不動産取引が活況となる時期はありますが、この年のコンドミニアム取引の拡大は、顕著でした。
コンドミニアムの引き渡し完了件数575件は、2006年8月の580件以来の約11年ぶりの高水準でした。

価格も決して低水準ではないながら、良好な物件が在庫に並んでいる状況で、買い手は魅力的な選択肢の中から物件を選べる状況にありました。
こうした強い需要を維持しつつも、供給とのバランスが取れた市場環境が、取引の大幅な拡大に寄与しました。
尚、留保件数も引き続き高水準を維持しており、年後半もオアフ島の不動産市場は、順調であるとの見方がなされておりました。

9月の販売動向

・戸建て再販
販売物件数 374件
販売価格中央値 $760,000

・コンドミニアム再販
販売物件数 526件
販売価格中央値 $425,000

9月はコンドミニアムの価格中央値が、7月に続き再び最高値を記録しました。
戸建ても前月から見れば下落したものの、高値圏を維持しており、価格は堅調な状況にありました。
戸建ての下落については、そもそも6月や8月の800,000ドルに迫る、高騰した価格が行き過ぎとの懸念もあり、このタイミングの小幅の調整は、むしろ市場では好感を持たれました。

不動産市場が収縮するという懸念は見られず、取引件数についても両セクターとも前年同月比プラスと、活況な状況でした。
翌月以降の完了件数に影響を与える留保件数も、高水準を維持しており、オアフ島の不動産市場の先行きは、依然明るい状況でした。

10月の販売動向

・戸建て再販
販売物件数 355件
販売価格中央値 $752,000

・コンドミニアム再販
販売物件数 489件
販売価格中央値 $397,500

秋口以降の3か月は例年であれば、販売のペースがスローダウンする時期のはず(従って前月比マイナスであることはあまり参考にならない)ですが、2017年の10 月は戸建て、コンドミニアムともに取引件数は、堅調な値を記録しました。
価格については年央の高騰した価格から幾分天井を付けた印象を持たれましたが、依然購入需要は旺盛であったため、この高値から少し調整した水準をめがけて、活発な取引がなされた形でした。

11月の販売動向

・戸建て再販
販売物件数 332件
販売価格中央値 $773,500

・コンドミニアム再販
販売物件数 501件
販売価格中央値 $405,000

11月もまた例年取引が落ち着く傾向のある月ですが、2017年は活発な取引が継続しました。
戸建て、コンドミニアムともに取引件数において、前年同月比で大幅なプラスを維持しました。

特に取引が収縮するこの時期であるはずにもかかわらず、コンドミニアムの取引件数が、前月比でプラスであったことは、異例なほど取引が活発であったことを表していました。
数字にまだ表れていない「留保件数」も堅調で、12月や来年にかけても、オアフ島の不動産市場は、堅調に推移するだろうとの見方が広がっていました。

12月の販売動向

・戸建て再販
販売物件数 361件
販売価格中央値 $750,000

・コンドミニアム再販
販売物件数 461件
販売価格中央値 $405,000

12月にコンドミニアムの取引件数が、前年同月比で大きく下落しているのは、2016年12月の取引がとても多かったことに起因するもので、ノイズに過ぎないとの見方でした。
価格の上昇はひと段落しましたが、依然コンドミニアム・戸建て共に、大幅な市況悪化を心配する意見は限定的でした。

というのも、コンドミニアムや市街地の戸建ての良好な在庫が供給されている一方で、不動産購入を検討している潜在需要も旺盛で、翌年に向けて良好な市場のムードを引き継ぐだろうとの見方がほとんどでした。

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