アラモアナ地区のコンドミニアムは、大きく2つに分けられます。一つはコンベンションセンターの周りにある1970年代に建てられたもの、もう一つはアラモアナSCの西側に隣接する区画とその周辺に1990年以降に建てられた、いわゆる「ラグジュアリーコンドミニアム」です。『Honolulu Now!』ニュースレターでは、アラモアナ地区については、9棟のラグジュアリーコンドに関する統計にしています。
9棟とは、1990年以降に建てられたユニットサイズの大きなNauru Tower、Hawaiki Tower、Koolani、Hokua、Waihonua、Moana Pacific、One Ala Moana、Park Laneに加えて、1970年の建設ですが最近大改装され、立地では申し分のない1350 Ala Moanaです。
このチャートは、1999年1月から2020年9月までの月ごとの中間価格（青線）と年間の中間価格（赤丸）の推移を表しています。この数年は価格変動が激しく、分かりにくいかもしれませんが、赤線は1999年から現在までの中間価格の推移を表しています。1999年に497,500ドルだった価格は、今年の1月には925,000ドルになり、この20年で185.93%も上昇しました。
最近の大きな価格の上昇は、2017年から2018年初めに3回に分けて登記された最高級ラグジュアリーコンドミニアム、パークレーンの217ユニットの販売です。この時は中間価格が1,600,000ドルになりました。
赤線は、価格の推移を表しています。2020年は最終的に925,000ドルになりましたが、パンデミック禍でもこの価格帯ですので値下がりしたとは言えず、カカアコ地区と同様に、この時期でも高価格帯の物件は動いています。
アラモアナ地区コンドミニアム中間価格＆販売戸数の推移：2018~Jan.2021
上記の表は、この３年間のアラモアナ地区の販売状況です。グレーの棒グラフがコンドミニアムの月ごとの販売戸数 (# of Sales: Mo.)、黄線が月ごとの中間価格 (Median Price: Mo.)、赤丸が年間の販売価格 (Median Price: Yr.)を表しており、赤線は価格の推移を表しています。
パンデミック禍により、昨年2月頃から販売戸数が伸び悩んでいるのが分かると思います。3月から11月までの間は2度にわたるロックダウンの影響で販売戸数は上下動を繰り返していますが、価格は維持されており、決して値下がりしていません。
2020年の年間中間価格は925,000ドルで、コンドミニアムの価格帯としてはカカアコ地区よりも高く、アラモアナSCの隣接地であり、ビーチに隣接しているロケーションが評価されているようです。また既存住宅ではありますが、隣のカカアコ地区で新規プロジェクトが進んでいる中、価格が下がらずに上昇しているのは、ビルのメンテナンスやユニットの維持管理状態が良好なこともあるでしょう。
アラモアナ地区コンド販売日数＆成約率の推移：2013~Jan.2021
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上記の表は、ピンク線が販売から成約までの月ごとの日数（DOM：Days On Market）、グレーの丸い点がDOMの年間の中間値、緑線は価格の推移を表しており、黄色が販売価格に対する成約価格の比率（LTS：List Price to Sold Price Ratio）を表しています。
黄色のLTSは上下に振れているように見えますが、実際にはどの月も販売価格の95％以上の金額で成約しており、この数ヶ月は満額で成約した月もありました。コロナ禍においても、常に96％から98％台の成約率を維持しており、高価格帯でも価格は常に上昇しています。
昨年の販売から成約までの日数は73日で、戸建ての14日に比べるとスローです。特に昨年は、ロックダウンの影響や買い手が密を避けて戸建てを求めたことなどもあり、コンドミニアム全体で成約までの日数がかかりました。
まだ渡航制限はありますが、ワクチン接種も開始されたため、コンドミニアム市場は落ち着きを取り戻してきました。オアフ島全体のコンド市場を見ても、昨年のDOMは24日で、2019年の25日から短縮しました。70万ドル以上の価格帯でも、前年の42日よりも短い41日になり、コンドミニアムの需要は着実に回復しました。
